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ANA航空会社 AIRLINESビジネスクラス Business Class

【ANA】 国内線で国際線「ビジネスクラス」に座る方法と搭乗レポ

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日本の国内線の便なのに、国際線の座席(シート)、しかも、ビジネスクラス以上の座席に座るチャンス、存在します。

例えば、「普通席の運賃なのにプレミアムエコノミーやビジネスクラスのシート」「国内線プレミアムクラスの運賃で国際線ファーストクラスに乗れる」といったことが可能です。

正直、同じ国内線の運賃で、座席が違うだけで「快適さ」が格段に違います。なにより、楽しい!

予約時にあらかじめ分かる場合と、当日の空港で急に「あれっ?」となることも。

今回は【ANA】で、ご紹介します。

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【Contents】

1. ANAの機材「国内線」「国際線」の違い

まず、知っておくべきこと。ANAの座席は「国内線」「国際線」に二分されます。

■ 「国際線」機材の座席

・座席にモニター付き(プログラムは国内線向け)
・座席前のポケットの数が多め
・電源やUSBポートがある
・全体的な座席数も少なめ
・機内Wi-Fiが使えない(国内線で)

■ 「国内線」機材の座席

・全体的に座席数が多い(国際線機材よりも)
・モニターが付いていない座席が大半(たまに付いている座席もある)
・電源や機内Wi-Fi、あったりなかったり

2. 国際線機材は、予約前に知ることができる

予約する時に、国内線機材か国際線機材か、分かる目安がまず1つ。

空席照会結果で、便名の下に「78P」「78M」「777」「76P」などが表示されています。これが、その便の使用機材(予定)

【主な使用機材】

「78P」・・・国内線用の787-8 プレミアムクラス付き
「78M」・・・国際線用の787-8 プレミアムクラス付き(ビジネスクラス・エコノミークラス)
「772」・・・国内線用の777-200 プレミアムクラス付き
「76P」・・・国内線用の767-300 プレミアムクラス付き
「32P」・・・国際線用のA320 プレミアムクラス付き(ビジネスクラス・エコノミークラス)
「32G」・・・国内線用のA320

機種・シートマップ(ANA)

予約する前に、使用予定機材は必ず載っているので、ぜひチェックを。ただ、直前や当日の機材変更もけっこうあるので注意。

ちなみに、A320の2機種、「32G」はLCCだった元バニラエアの機体とシートで、普通席のみ。つまり、座席の間隔がとても狭いので要注意、という機体です。

3. 国内線で座れるビジネスクラスの座席はこれ

国内線の場合、飛行機が国際線機材であっても、国内線の運賃で搭乗できます。

■ プレミアムクラス → ビジネスクラスの座席(食事つき)
■ 普通席 → エコノミークラスの座席

国内線に投入されている国際線機材は、短中距離線のみで「ビジネスクラス」「エコノミークラス」なので、以前のようなファーストクラスやプレミアムエコノミーの座席に乗るチャンスは、国内線ではありません(2021年4月現在)

上が、「78M」の国内線プレミアムクラス/国際線ビジネスクラスの座席です。ANAの国際線と言えば「スタッガード」というフルフラットにできて個室のようなシートが特徴ではあるものの、787の短中距離用には設置されていません。

★座席の詳細はこちら

座席以外はあくまで国内線のサービスです。食事は、国内線プレミアムクラスと同じ。メリットとしては、座席が国際線のほうが、ちょっと優雅な気分になれる程度・・・かも?

4. 当日でもアップグレードできる主な手法

国際線機材の予約方法は、まず「予約時の使用機材」を確認し、その国際線機材で予約すること。

また、機材変更により、前日や当日に、国際線機材で運航される場合があります。もし、プレミアムクラスに空席があれば、チャンス。当日でも普通席からプレミアムクラスへ変更できます。

■ 空港のカウンターで追加料金を支払う
■ 空港のカウンターでアップグレードポイントを使う
■ web上やアプリでアップグレードの手続きを自分で行う ←おすすめ

5. ANA国際線機材 搭乗レポ(伊丹-成田)

今でもたまに聞かれる【成田-伊丹の国際線機材】について、改めて搭乗レポを、備忘録的に載せておきます。※現在運休中。2021年4月現在

国内線の成田-伊丹では、1日2往復あるうち、伊丹発の朝便、成田発の夕方便において「国際線機材」で運航されます。

国内線の機材と最も違う点は「シート」です。

ANAの場合、国内線のボーイング777型機がプレミアムクラス/普通席の2クラスなのが、国際線しかも長距離路線だと、ファーストクラス/ビジネスクラス/プレミアムエコノミー/エコノミークラスの4クラスとなります。国際線機材を国内線で運航する場合、シートは当然そのままで、ファーストクラスがプレミアムクラス、ビジネスクラス以下が普通席に割り振られます。そのため、「普通席の運賃でビジネスクラスのシートに座れる」ことになります。

つまり、プレミアムクラスの運賃=ファーストクラス。

今回は、ANAのNH2176便。伊丹発成田行きに搭乗。運賃は普通席で、事前予約ではビジネスクラスのシートが確保できず、プレミアムエコノミーをひとまず指定。搭乗前日に再チェックすると1席だけ空いていたので、即・座席変更!

ANAならでは「スタッガード」なシート。機内に入って座ると、何度乗ってもスペシャル感!

率直な感想、「広い」です。1人あたりのスペースが本当に広く、プライバシーもある程度で確保されている。窓側席はさらにプライベート感。荷物を置くスペースもあるし、本当に贅沢です。

シートは「フルフラット」になり、実際に倒して、マットレスや布団、枕があればすぐ熟睡できそう。ただ、通路側しかも最前列でトイレに行くルートなので、通路を歩く人たちがちょっと気になるかも。AC電源、USBポートあり。モニターの真下にあるので、寝転がったり座っていたりした時に充電している状態では操作しにくい。

あと「これはちょっと」と思ってしまったのが、コントローラー。普通席と変わらないかも。今さらかなりレトロ感。

シート周りも、よーく見ると経年劣化も(それでもとことんきれいに清掃され、清潔に保たれているレベルはさすが)

シートは国際線であっても、サービスは国内線。ドリンクの種類もブランケットも機内販売も国内線。国際線のような映画が見られるわけでもなく、音楽も国内線で聴けるプログラムのみ。ただ、機内誌は国際線バージョンの「WINGSPAN」がシート脇に置かれていた。

伊丹から成田、たった1時間強で到着。シートが違うだけで、毎回ゴージャスな気分、味わえます。